股関節痛について② 〜避けたい日常の習慣〜

こんにちは。
岐阜県多治見市の筋膜専門整体院
「たじみ筋膜整体 FLOW」の理学療法士、藤井 祐輔です。
はじめに
当院には、股関節の痛みでお悩みの方が多く来院されます。
前回の記事では、股関節の基本的な構造や役割について書きました。

股関節がなぜ痛くなるのか?

通常どんな痛みも、外傷や骨折でない限り、理由なく突如として痛くなることはほとんどありません。
股関節痛についても、特別なきっかけではなく、実は日常で無意識に行なっている “ちょっとした” 姿勢・動作や、普段のクセの積み重ねが負担の原因になっています。
今日はそんな股関節にとって小さなダメージとなる日常の“ちょっとした”姿勢や動作について触れてみたいと思います。
こんなことやってませんか?
骨折などの外傷やスポーツでの痛み以外の股関節の痛みは、急に何かをしたわけではなく「少しずつの蓄積」で現れることがあります。
よく見られるのは、例えば次のような姿勢や動作です。
(これらの動作自体が悪いわけではなく、毎日くり返したり、同じ姿勢が長く続くことが負担になります)
立っている時
・片脚に体重を乗せる立ち方が習慣になっている
・立ち仕事の間、重心を同じ側にかけ続けている
・反り腰で立ち続ける
座っている時
・脚を組む、またはいつも同じ側で組む
・浅く座って、骨盤が後ろに倒れたまま長時間座る(いわゆる仙骨座り)
・長時間デスクワークで股関節が縮こまった姿勢が続く
・椅子の高さが合わず、股関節に角度のストレスがかかる
歩き方
・片脚だけ歩幅が小さい
・つま先が外に開いたまま歩く
・反り腰で上体が起きていて、脚を前へ前へと出す歩き方
・重い荷物を片側だけで持ったまま歩く
日常生活
・階段で一方の脚だけ負担を感じる
・テーブルとイスの生活ではなく、床に座る生活で、あぐらや横座りが多い
・台所での作業中に片脚重心になりやすい
・長時間の運転姿勢で股関節が縮こまる
靴・服装による負担
・ヒールの高い靴を長時間履く
・靴の片側だけすり減っているのを放置している
仕事環境による負担
・長時間座りっぱなしのデスクワーク
・立ち仕事で同じ姿勢が続く
・中腰作業が多い
・狭いスペースでの作業で無意識に身体がねじれる
何気ない動きですが、繰り返されることで身体の一部に負担が偏り、股関節まわりの張りや違和感につながりやすくなりますので日頃からご注意を。
座り方や片脚重心の股関節への影響
座る姿勢は股関節に直結します。
脚を組む、横座りをする、浅く座るなどの習慣が続くと、左右の股関節で使われる筋膜の張り方に差が生まれ、立ち上がるときや歩くときに負担が偏ることがあります。
また、立位で片脚に体重をかける癖がある場合、片脚にかかる負荷は体重の2〜3倍、片脚立ちでは3〜4倍になるといわれています。
強い動作でなくても、こうした小さな負荷の積み重ねが股関節まわりの硬さや重だるさにつながります。
同じ姿勢を続けない小さな工夫
仕事や家事によって動作を避けられない方も多いものです。
そうした方にもお伝えしているのは、出来るだけ色んな姿勢を混ぜて“変え続ける”ことです。
特に筋膜は、同じ姿勢や動作で硬くなりやすい性質があります。
正しいとされている姿勢だけでなく、あえて「ほお杖をつく」「猫背になってみる」など“行儀の悪い姿勢”も含めて姿勢や動作をコロコロと変えていくことが重要です。
そのほか、次のようなシンプルな工夫も試してみてください。
- 立っている場合、10分に一度は体重のかけ方を左右で入れ変える
- 座り仕事ならポモドーロタイマー(※1)などを活用して約30分に一度、立って伸びたり、30秒間歩いて心身のリフレッシュを
- 可能なら、足元の環境を整える(極端なヒール、つま先が狭い靴、ドロップ(※2)が大きい靴は避けるなど)
※1 ポモドーロタイマー:25分ほど集中して作業し、その後5分ほど休憩する。この一連の区切りを繰り返すためのタイマー。
※2 ドロップ:靴の「つま先と踵の高低差」のこと。
近年は、高低差のない“ゼロドロップシューズ”が数多く販売されています。
はじめは体が慣れる時間は必要ですが、非常に有効です。
個人的におすすめのブランドは、
- 「Vivobarefoot」…日常使いからスポーツまで幅広い用途に。デザイン性◎
- 「Altra」…主にランニング、トレイルランニングに。ソールの厚さも各種あり。
- 「Saguaro」…まずはコストを抑えて試したい方へ。正直、上記2つのブランドと比べると質は落ちますが、Amazonなどでは¥3,000前後と安いです。
(自分自身がランニングをしていて、靴に関しては長年色々使ってきたのもあって、つい熱くなってしまいました…)
即効性があるわけではありませんが、負担の片寄りをやわらげるための大切な習慣になります。
医療機関への受診を促すケース
ほとんどの違和感は生活習慣の調整で変化が見込めます。
しかし次のような状態がある場合は、当院では医療機関への受診を推奨しています。
・夜に痛みで目が覚める
・安静にしていてもズキズキした痛みが続く
・しびれや力の入りにくさを感じる

まとめ
股関節の痛みには、日常に潜んでいる「負担のクセ」が大きく関わっていることが多くあります。
まずは座り方、立ち方、歩き方など一つひとつの動きを意識してみてください。
当院では、全身の筋膜の硬さや身体の使い方を丁寧に確認しながら、負担の偏りを整えるサポートを行っています。
股関節の違和感が続く方は、お気軽にご相談ください。
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