3つの痛みのメカニズム

こんにちは。
岐阜県多治見市の筋膜専門整体院
「たじみ筋膜整体 FLOW」の理学療法士、藤井 祐輔です。
今回は「痛みのメカニズム」について解説したいと思います。
痛みでお悩みの方の、
「なぜずっと痛いんだろう…」
という漠然とした不安を少しでも解消できれば幸いです。
体に損傷がなくても、痛みが生じることがある
かつては、すべての痛みは体の病気やけがが原因でおこると考えられていました。
つまり、
「痛みを訴えているからには、必ず体のどこかに原因(組織損傷)があるはず。だから、検査をすれば異常がみつかるはず」
という考え方です。
しかし、この考え方は過去30年の脳科学的研究の蓄積の結果、2017年に「痛覚変調性疼痛」の概念が発表されてから大きく変わり、痛みを感じる脳の機能に変調が生じると、体に組織損傷がなくても痛みが生じる場合があることがわかってきました。
痛みに見合うだけの原因がみつからない症状には、この脳の変調によって痛みが生じていると考えられるようになってきています。
3つの痛みのメカニズム
現在は、痛みはおこり方によって、「組織損傷によっておこる痛み」と、組織の損傷はなく「脳の機能の変調でおこる痛み」の2つに大別されます。前者が2つに分けられるため、3分類されることになります。

組織損傷によっておこる痛みには、体の(神経以外の)組織が損傷しておこる「侵害受容性疼痛」と、神経の組織が損傷しておこる「神経障害性疼痛」があり、どちらも検査で異常を検知することが可能です。
しかし、脳の機能の変調でおこる痛みである「痛覚変調性疼痛」は、検査では異常を見つけることはできません。
従来「心因性疼痛」「特発性疼痛(原因不明の痛み)」といわれてきたものの多くが、この痛みだと考えられるようになっています。
ただし、「組織損傷によっておこる痛み」と「脳の機能の変調でおこる痛み」はまったく別のものではなく、互いに関連し合って痛みを作り出しています。
侵害受容性疼痛(体の組織の損傷によっておこる痛み)
やけどや切り傷、ねんざによる炎症など、物理的・化学的に体の(神経以外の)組織が傷つくことによっておこる痛みです。
言い換えると、「けが」によっておこる痛みです。
この痛みは、人間の皮膚や粘膜などの組織に張り巡らされた、痛みの刺激を感知するセンサーである「侵害受容器」を通して感知される痛みなので「侵害受容性疼痛」と呼ばれています。
侵害受容性疼痛を、私たちは下の図のような方法で感じとっています。
まず、痛みの刺激が皮膚や粘膜に加わると、痛みは電気信号に変換され、何本もの神経をリレーして脳まで届けられます。
届けられた電気信号は脳で解読されて、「軽い痛み、危険なし」「強くて危険な痛み」などと判断されます。

つまり、たとえば体の未端をけがしても、その刺激は電気信号です。
ゴールである脳に届いてやっと「痛みだ」と判断され実際の行動につながります。
「侵害受容性疼痛」は、3種類の痛みのなかではもっとも一般的なもので、体の傷が治れば痛みも消失します。
侵害受容性疼痛と筋膜の関係
筋膜の緊張や滑走の低下が起こると、特定の部位に負担が集中し侵害受容器が刺激されやすくなります。
侵害受容性疼痛では、急性期の炎症を適切にコントロールしたうえで、筋膜のバランスを整えることで、組織への負荷が減り、痛みが落ち着くケースが多く見られます。
神経障害性疼痛(神経の損傷によっておこる痛み)
先ほどお伝えしたように、痛みは電気信号に変換され、神経をリレーして脳に届きます。
この「神経」の組織が傷ついておこる痛みを「神経障害性疼痛」と呼びます。
神経線維は電気信号を伝導する「電線」の役目があります。
これが傷つくと電気信号が漏れたり、異常な信号を発したりするため激しい痛みがおこります。
神経障害性疼痛のおこり方としては、けがや帯状疱疹のウイルスによって神経が傷つき、体の傷は治ったあとも神経が切れたままになる場合や、血管や腫瘍によって神経が圧迫されて変性してしまった場合(三叉神経痛など)などが挙げられます。

神経障害性疼痛と筋膜との関係
神経は筋膜に包まれ、筋膜の中を走行しています。
筋膜が硬くなると、筋膜の内部や周囲の神経の動きが制限され、神経への機械的ストレスが増します。
その結果、神経が過敏になり、神経障害性疼痛として痛みやしびれが現れることがあります。

痛覚変調性疼痛(脳の機能の変調でおこる痛み)
近年の研究により、脳の中には痛みを認知したりコントロールしたりする複雑な神経のネットワーク、「痛みの制御システム(痛みの回路)」があることがわかってきました。
痛覚変調性疼痛では、この「脳の制御システムのエラー」によって、痛みが増幅されたり勝手に作り出されたりしています。

この「痛みの制御システム」は、脳全体に張り巡らされている電気的回路であるため、CTやMRIの画像で「脳のこの部分」と特定できるものではありません。
このことこそ、痛みで苦しんでいるのに、MRIなどの画像検査や血液検査など、体の検査をくり返しても異常はみつからないという理由です。
そしていったんこの脳のエラーが起こると、脳が活動している間(つまり起きている間)はずっと痛みが持続する「慢性痛」の状態になります。
おおざっぱに言うと、「体には異常がない慢性疼痛=痛覚変調性疼痛(脳のエラーでおこる痛み)」といえます。
痛覚変調性疼痛と筋膜の関係
筋膜は非常に多くの感覚受容器を持つ組織です。
筋膜からの感覚入力が長期間続くことで、脳の痛みの制御システムが過敏な状態に傾くことがあります。
そのため痛覚変調性疼痛では、痛い場所だけを見るのではなく、全身の筋膜の状態や感覚入力の偏りを含めた評価が重要になります。
まとめ
痛みは、単に悪い場所があるから生じるものではありません。
・侵害受容性疼痛
・神経障害性疼痛
・痛覚変調性疼痛
それぞれのメカニズムに、筋膜は異なる形で関与しています。
痛みを部分ではなく、身体全体の反応として捉えること。
その視点が、痛みの理解をより一層深いものにしてくれると思います。
理学療法士による
「筋膜から健康を作る整体院」
以下の症状でお悩みの方へ
頭痛、自律神経失調症、首の痛み、頚椎ヘルニア、肩関節周囲炎、手首の痛み、腰痛、腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄症、膝の痛み、変形性膝関節症、足の痛み、足首の痛み、産後の体型、産後の症状、長年つづく内臓からくる症状
筋膜整体で症状改善の全力サポートをいたします!
この機会にぜひ、当院の筋膜整体をお試しください。
↓初回のご予約はネット or 電話で承ります。
↓ご質問等はこちらから。
tajimi.flow@gmail.com
