【症例紹介】1年以上続いていた足底の痛みへの筋膜アプローチ

痛みや不調は、原因も有効なアプローチも人によって異なります。
今回ご紹介する「足底の痛み」という症状も同様に、その原因や有効な施術ポイントは一人ひとり異なります。
今回は、長年続く左足底の痛みに悩まれていた患者様の症例を、評価と施術のプロセスとともにご紹介します。
同じ症状でお悩みの方にそのまま当てはまるわけではありませんが、「体を精密に診ることで、こうした変化につながることがある」という一つの参考としてお読みいただければと思います。
ケース:1年以上続いていた左足底の痛み
今回ご紹介するのは、女性の患者様で主訴は左足底(土踏まずから踵にかけて)の痛み。

1年以上にわたって症状が続いていて、整形外科や他の接骨院に行っても改善が見られない中、当院をネット検索で見つけていただいたという経緯でした。
この方に特徴的だったのは、痛みが出るタイミングでした。
趣味で週1回通われている合唱団の練習の翌朝、起きて1歩目を踏み出す瞬間に必ず痛みが出るという訴えでした。

また、主訴に連動するように左腰の痛みを伴うことが多く、「左の足底が痛いときは、左腰も痛むことが多い」とのことでした。
既往歴も多岐にわたっており、全身の状態を踏まえた評価が必要なケースでした。
評価でみえてきたこと——この方特有の筋膜の硬さ・動きの偏り
足底の痛みというと足裏だけに注目しがちですが、今回のケースで着目したのは「左足底」と「左腰」がおおよそセットで症状として現れているという点でした。
(左右どちらか一方に偏って症状が出る場合、体の使い方や姿勢の癖によって、特定のラインに負担が集中している可能性があります)
合唱という趣味も手がかりの一つでした。
合唱で行う発声動作は腹圧がかかった状態で行うことが多いため、腹部の筋群の過用によって筋膜に負担がかかり、足底の痛みを引き起こしていると推測しました。
また、腹部の筋膜の硬さによって腰痛が惹起されるということもよくみられる現象です。
以上から、腹部の評価も必須と考えました。
実際に触察でチェックしてみると、左の足底から下腿、さらに骨盤・腰部・腹部にかけての筋膜ラインに硬さとがみられ、これが「足底の痛み」と「腰の痛み」が連動して現れる背景にあると考えられました。
特に有効だった筋膜アプローチのポイント
今回、特に反応が良かったのは、足底そのものではなく、下腿から骨盤にかけての筋膜ラインへのアプローチでした。

足底の痛みに対しては、足裏や足底腱膜そのものに施術が集中しがちですが、このケースでは足底の緊張の「原因」が、より上位にある筋膜の硬さや動きの偏りにあると考えられたため、そちらを優先的にアプローチしました。
既往歴が多くあったこともあり、一つの部位に限定せず、全身の筋膜のつながりの中でどこが起点になっているかを見極めることを重視しました。
施術後にみられた変化
施術を重ねる中で、合唱の翌朝に必ず出ていた「1歩目の痛み」は出なくなりました。あわせて、連動していた左腰の痛みもみられなくなりました。
足底そのものへの直接的な施術だけでなく、関連する筋膜ラインへのアプローチを組み合わせたことが、変化につながった要因の一つと考えられます。
なぜこの方にはこのポイントが有効だったのか
今回のケースで有効だったアプローチが、同じ「足底の痛み」を持つすべての方に当てはまるわけではありません。
痛みの原因となっている筋膜の硬さや動きの偏りは、その方の体の使い方、趣味や仕事などの生活習慣、既往歴によって一人ひとり異なります。
今回は「合唱」という趣味や「左右差」「随伴する腰痛」という情報が、評価の重要な手がかりになりました。
当院では、症状名だけで画一的な施術を行うのではなく、その方の体の状態や生活背景を丁寧に評価したうえで、施術のポイントを個別に判断するようにしています。
まとめ——同じ症状でもアプローチは違う
足底の痛みは、足裏だけの問題ではなく、下腿・骨盤・腰部など全身の筋膜のつながりが関係していることがあります。
今回ご紹介したケースのように、原因となっている部位は症状の出ている場所と離れていることも少なくありません。
多治見市の「たじみ筋膜整体FLOW」では、理学療法士が一人ひとりの体の状態を丁寧に評価し、その方に合った筋膜アプローチをご提案しています。
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